六畳一間の魔法使い
このお話はフィクションなのだ。
「あー!くっそぉ、腹立つわぁ、ほんま!」

彼がパソコンのモニターに向かって声を上げる。

家賃4万円の安アパート。

その二階の一室に、彼の部屋はある。

六畳一間。

あるのは最低限の生活用品とパソコンだけ。

そんな狭苦しい部屋が彼の城だった。

「何でこの作家ばっかり読まれるんかのぉ。俺の方が絶対オモロイの書いとるのに…くっそ、むかつくわぁ」

彼の独り言は止まらない。


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