拝啓、僕へ【短編】
生きる意味




そこにいたのは
声の通りのきれいな女性。




この寒い冬なのに
なぜかワンピースを着てた。




寒くないのだろうか。




僕はそう思ったが
口には出さなかった。




そして彼女の質問に答えた。




「はい。死にます」




淡々とした口調で言った。




特に感情のない言葉だった。
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