拝啓、僕へ【短編】




「消えてなくなる。
それだけ」




彼女は笑った。




笑うことではないのに
彼女は笑う。




そして続けた。




「ロボットに魂や心はないから
"次"なんていうのはない。
だから私には"今"しかない」




強い眼差しだ。




僕はもう何も言えずに
うつむくしかなかった。
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