*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

「何かあった?柏原くんと。」


怒りのせいで息が上がる私に、穏やかな声で問いかける榊原くん。


「何って・・・?」


少しの間の後、突然、頭の中に柏原からの告白シーンが映し出される。


―お前の事が、好きだ。

・・・好きだ・・・好きだ・・・好きだ・・・

注)そんなに何度も言ってない。



ボンっと音を立てて赤くなる私を見て、榊原くんがクスッと笑った。


「ななななな、何もないよっ。」


明らかに動揺を隠せないでいる私を見て、我慢し切れなくなって笑い出す榊原くん。


それを見て、頭上にクエスチョンマークが円を描いている私。


「告白・・・、された?」


榊原くんは確信めいた表情を浮かべながら、名探偵の如く鋭い目つきで私に問いかける。


うひょー!名探偵榊原少年!!


見事、謎を解決!・・・みたいな?

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