プラネタリウム ―流れ星に願う叶わぬ願い―
「音菜?どうした?大丈夫か!?」
「ゆ、勇二……。どうしよう……」
「何があった?」
「今……おじさん達の」
「え……?……同姓同名じゃ……」
「そんなこと……ない。水沢和樹、水沢美子。おじさんとおばさんの名前……それにおじさん達が使ってる車も……」
「映ったのか!?」



頷くしか出来ない。
勇二の言うとおり、おじさん達とは限らない。けれど、今はそうじゃない可能性は0じゃない。だからこそ不安しかない……。




「おはよう。……どうかした?」




勇一が起きてきた。音菜の様子がいつもと違うことにも気づいた。



「それが音菜の……」

勇二が説明しようとすると、事故の更なる情報が流れた。



「……事故は日本のツアーバスを含む車5台を……」
「事故?日本のツアーバスってことは日本じゃないんだろ?」
「アメリカ。音菜のおじさん達が巻き込まれているかもしれないんだ」
「は?マジ?」
「可能性は0じゃない。だから音菜は不安みたいだ」



音菜は不安そうにテレビを見つめている。

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