プラネタリウム ―流れ星に願う叶わぬ願い―
「ねぇ…」



ずっと読んでいる勇二に声をかけた。



「そろそろ返してくれる?」
「あ、ごめん。凄いな…」
「凄くなんかないよ」
「凄いよ。なんて言うか…感動した」



勇二は目に涙を浮かべていた。




「そんなに…?」



音菜は初めて他人に自分から話し始めた。
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