プラネタリウム ―流れ星に願う叶わぬ願い―

出店廻り

「いらっしゃいませ」
「売上貢献にきた」
「それではこちらにどうぞ」



案内された場所は後ろの窓側。

そこには音菜が書いた小説が二冊置いてあった。



表紙には題名と名前が書かれている。



「これ、音菜の名前書いてあるけど」
「音菜が書いたんだよ」


そう言う勇二を横に静かにココアを飲む音菜。




「へー。凄いな」




優香はページをめくり、読み進める。


「凄くないよ」




勇二に初めて小説を読ませた時と同じ反応。
勇二はつい、笑ってしまった。




「何がおもしろいの?勇二」
「俺が初めて小説を読んだ時の感想と同じで……。アハハ」



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