happyマジック

「ちぇっ。つまんねえの」



彼が閉まったドアに向かって呟く。



ほんとつまんない。



今から帰ったら私の嫌いな英語だし、当てられたら最悪なんだけど。



「紗苗」



聞こえた声の方を見ると、歩き出していた忍が角のところから顔をだし、ちょいちょいと手招きをする。



何だろう?



近づいて行き、角に差し掛かると、
私の頭の上に影ができた。



「忍?」



ふっと顔を上げると、唇に柔らかい感触が降ってきた。



チュッと音をたてた触れるだけのキス。



唇が離れると一瞬にして私の顔は真っ赤になる。



「元気補充」



忍がニカッと笑う。



「バカッ」



彼に握られた手をギュッと握り返す。



こんなの反則。



心臓がドキドキと脈を打つ。



こんな馬鹿でアホなやつがやっぱり好きなんだって実感させられる。



そうして、私たちは教室へと歩きだした。





不意打ちキス

end.


(もっとしてほしい?)
(バカッ///)



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