秘密な契約と掟破りな愛

仕事用とプライベート用…か。益々、迷宮入りして行く男。普通は二機も持たないわよね。



「何だ。何かついてるか?」


「…いいえ。それより、何か飲む?」


「嫌。明日も仕事だから帰るな。今日は悪かったな。ありがとうな」



男は立ち上がると玄関へと向かって歩く。男の逞しい背中を見ると…やっぱり何かが引っ掛かる。腕の傷といい…背中の傷といい何か違和感を感じる。



「…ねぇ、次はいつ会えるの?」


「予定では…五日後になるな」


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