この手で紡ぐ神の欠片



  *

「――わかった、ありがとう」

私は溜め息のように
長く息を吐いた。

長女のウルズが
頭を下げた。

「良いの、頭下げないで」

慌てて姉に倣い
頭を下げたヴェルザンディと
スクルド。

私がそう言うと
3人の女神が頭を上げた。

「仕方ないね、うん」

私は言い切る。

彼女たちとの会話には
何も得られなかった。

「じゃあ、ありがとう。……戻って」

そう言うと、消えた。

私は本の表紙を撫でた。



< 110 / 268 >

この作品をシェア

pagetop