この手で紡ぐ神の欠片
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あまり人気のない公園まで私はやってきた。
あまり人気のないとは言ったが、実際、人がいるところなど私は見たことがない。
この公園の公衆トイレからは変な匂いがしている。
そして隅っこには粗大ゴミがたくさん放棄されている。
それでもこの街の児童公園という名を冠していた。
「相変わらず臭い」
久し振りにここに訪れた私はそう言って顔をしかめた。
私はブランコのそばにカバンを置いて、白い本を取り出した。