出逢えてよかった 〜LAST TIME〜
そして私ゎ一人、窓の外に広がる空に向かって



…あの海に向かって


話しかけた。





『…和馬ーっ!

手紙ありがとうね!

こんなの書いてたんだ。

すごい嬉しかったよ。

…正直言って、和馬がいないことがまだ受け入れられないよ?

でも

なんだか和馬が近くにいてくれてるって言うのが分かるような気がする。



…和馬?

私ね、和馬のお嫁さんになれてたんだよ?

…すごい奇跡だよね。

翔のおかげなんだ。

…本当に嬉しい。

和馬のお嫁さん。




…心配しないでね?

私ゎちゃんと生きるよ?



…和馬と一緒に。

一緒にこれからもいてね?

絶対だから!








またどこかで会おう?

その日まで、私頑張るから。









―私も出逢えてよかった。』








そう言い残して、病室を去ろうとしたとき、


びゅうっ



と、開け放した窓から、風が私の頬に触れた。





―和馬が答えてくれた。

そう確信した。

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