小さな約束

光流Side



もしかしたらあたしはあの時からすでに竜太のことが好きだったのかもしれない。




ブスと言われてブチキレて落ちついた後に竜太の顔を改めて見た時、正直…ドキッとした。




薄い色の髪に、少し悲しげな涼しい瞳。


ムスッとしているが、かっこいい。


でも笑ったらもっとかっこいいだろうなと思った。




だからいつも悲しそうな顔をしている竜太に笑ってほしくて、竜太を変えると宣言した。




流星群の日、竜太は笑ってくれた。




竜太の笑顔はやっぱりかっこよくて、胸がドキリとした。






あたしはふとベットの上から窓の外を見た。




雲一つない晴天で、うらやましくなる。




あたしの心の中は雲だらけだよ…とため息をついた。




あたし本当に竜太のこと好きかも…。





芽依が病室を出て行き、竜太が芽依の後を追った時、胸がズキズキと痛んだ。




竜太は芽依を選んだんだと思った。




そう思うと胸が痛くなった。
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