A型の僕とO型の君

アクション映画を見終わって、映画館を出ると

「次、お昼でも食べにいこうか」と樹くんが少しはにかみながら言ったので、またしてもドッキューンっと胸に衝撃がきた。


アワフタしてる私を不思議そうに樹くんが見てることには気がついていたけれども、
自分を抑えるなんて出来なかった。


樹くんおススメのイタリアン風の料理を食べに行ったらすごく美味しかったし、

その後一緒に行った、古本屋ではお互いが読書家なのを知って、嬉しかった。


ふと気がつくと時計の針は6時をさしていた。


もう帰らなくちゃ。


そう思うとなんとも言い得ぬ寂しさが胸に忍びよって来た。


時計を見ている私に気がつくと樹くんは

「ああ、もうこんな時間だ。

菜月さん、家まで送りましょうか?」


樹くんのそんな紳士的な言葉に嬉しく思ったが、家が遠いので、そんな訳にはいかなかった。


「ありがとう、まだ明るいから大丈夫よ」

「そうですか、ではさよなら」

「さよなら」


樹くんは私が見えなくなるまで見送ってくれた。


その事がなによりも嬉しい私だった。





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