隣室303号室

終わる1日

「そう!!!でっ」

「でっ?!!」


この2人の会話は、あんまり気にならない。



「その部屋には昔仲のいい姉妹が住んでたらしくって」

――けど。


「妹がある日突然姿を消した。妹は、その次の日「もういいから、早く食べようよ」


私がそう言うと、紀子は怪訝そうな顔で私を見た。



「明良、怖い話キライ―――」



怖い話をされるのだけは嫌だ。





そこまで言いかけて、彼女はハッとしたように言葉を濁す。


そんな紀子の態度を不思議に思ったのか、
なに?どうかしたのー?と隣で1人騒ぐ佐々木。




「佐々木にはカンケーない。別に大した事じゃないし」


そう言ってちらりと隣の佐々木の様子を伺う。




「カンケーない」

この言葉に対して、彼は気にも留めてないみたいだった。
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