探偵学園Q
「麻耶……おやすみ」




そっと彼女の頭を撫でるとあたしは部屋中を見渡した。




「ユイどうしたの?」

「……この時計おかしくない?9時に目覚まし時計の針を回す人なんている?」




あたしが気になったのは時計の目覚まし時計の針。

この時間に目覚まし時計をつけても遅刻にしかならない。
なぜ……?




「さっき朝吹さんから電話を貰っていたんだ。亀田殺しの重大なヒントを見つけたって…」

「あ、リュウ。さっきの電話って」

「…ああ。朝吹さんからだったんだ」




リュウも麻耶が殺されたことに怒りをもっているのか、表情には出さないものの、ピリピリとした空気を持っていた。



犯人をあたしは

許さない…




―――――――
―――――



その日の夜は一睡もできなかった。

慣れないベッドの上に寝転がっても眠気なんてものはこない。


頭のなかに浮かび上がるのは麻耶の死体と、ケルベロスからの電話。





『ハデス様が嘆いていましたよ。お気に入りの猫が任務も忘れて他の飼い主を見つけた……とね』
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