恋、涙 …



「ふざけんな…」



好きじゃない。
俺はもう…騙されない。



それに、恭平が死んだからって理由だけで俺とやり直すなんて都合が良過ぎるし、不謹慎だ。



「カズらしいね…恭平に気を遣ってるの?昔あんなことがあったのに…」



「今それは関係ない…それよりお前は、恭平のこと好きじゃないのか?」



もう後ろがない…
俺は葉月を睨み付ける。



「そうね…好きだった時期もあったけど、今はどうでもいい。正直、恭平とは別れたかったし。」



葉月はそう言うと、整った顔を俺に近付けた。



俺が言うのも何だけど、こいつは最低な人間だ…



「何がしたい…?」



「出来ればあの頃に戻りたい。私…間違ってた。あの時恭平を選ばずに、カズを選んでたらよかった…」



もしそうなってたら、俺もこんな人間にはならなかっただろう。



人間不信の教師より、笑顔で接しやすい教師の方が生徒にしてはいいだろう。



だが…



「俺は戻りたいとは思わない。お前とも…もう二度と会いたくない。」









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