へなちょこ桜〜東大へ行こう〜
私は、健の前に立ち、こちらに視線を向ける彼を厳しい表情で見つめ口を開いた。




「きっと受験でこれだけ覚えていても、東大は無理でしょう。そして純日本人の私達がこの言葉を多用するとも思えません。
あんたのやってることは、はっきり言って・・・無駄です。」




健の顔は、もはや泣きだしそうだった。




「う〜〜〜〜〜」




いや、もはや泣いていた。



「健・・・人生はドラマのように上手く行かないんだからね?
それに私、桜○先生じゃね〜し、あんたを東大に入れる義務も感じないから。」



私は、健のおふざけに付き合い切れなくなりその場を後にしようとした。




・・・が、足元を健がマジックハンドで掴み、




「見捨てないでくださ〜い」



と嗚咽していた。
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