姪は叔父さんに恋してる

代わりに、あれからくるのは華実先輩や、智之からのメール。

抱えてた不安が顔や行動にまで出ていたらしく、いつも一緒にいた二人に気を遣わせてしまったみたい。

心配される度に“大丈夫”とか“もう気にしてない”とか返す。

本心は不安しか残っていないのに。


“ここらが諦め時なのかな”なんて悲観的にもなってくる。


…諦める気なんかないくせに。
トモミくんを抱いてるのがその証拠。


すると、だ。


「…あ。」

ケータイが鳴った。

…でもこの着信音は、叔父さんじゃない。
他の人だ。


「…もしもし？」

感慨無く言う。

《あ、やっちゃん？俺ー。》

その人懐っこい口調には聞き覚えがある。
電話をかけてきたのは智之だった。

今まで電話かけてきたことなかったのに、変なの。