先生とアタシの接点

瞬く間に時間は過ぎて夕方…。


アタシ達四人は、人気が少なくなった砂浜で無邪気に貝殻を拾っている。


結局ランチは恋バナで盛り上がって、思い出に浸って…どころじゃなかった。

でもすごく楽しかった。

絵里と二人でも十分楽しいけど、四人で過ごす時間はまた新鮮だった。



アタシ達の横で、オレンジ色に輝く夕陽が水面にゆっくりと近づいていく。

一番最初に歓声をあげたのは理沙だった。

「わぁ~…綺麗な夕陽っ!!」

「ホント綺麗だね。普段見てる夕陽って実はこんなに綺麗なんだね…。」


――カシャッ……カシャッ……

絵里はカメラマンみたいに夕陽が映る海を写真に撮った。

あとで焼き増ししてもらおうかな…。



何気に感動~。

本当にいつもと同じ太陽?って疑いたくなるくらい。



今更だけど海ってすごい…。

アタシ達人間に色んな事を教えてくれる。

沢山の生命体の神秘。

太陽…海…魚…貝……。

理科に分類されるけど、教科書通りに進む授業ではちっとも感動しないのに…。

今は沈む太陽の姿ひとつで感動してる…。



これも優人があの時話し掛けてくれたお陰…だよね?

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