先生とアタシの接点
―悩み―<香織side>
―翌日―

絵里にこれまでのいきさつを話した。

話しかけられた事はちょっとビックリしたみたい。

「わかった。香織は優人さんの事、好きなんでしょ?
でも、遅い時間まで待たせるのも嫌だからもし優人さんがOKしてくれたら待たせることもなく安心できるって事か~。」

「…うん。」

絵里はアタシが上手く言えなかった事をさらりと言ってくれた。
以心伝心。


絵里とはいつも普通に話してるのに、やっぱり好きな人の事を話すのは悩みごとでも体温が上がる。

アタシの顔は真っ赤になった。恥ずかしくてなかなか常温に戻らない。


絵里はアタシのホッペをツンツンしながら続ける。

「いいんじゃない?
今も優人さんは香織のバイトが終わる時間に合わせて来てくれるんでしょ?
好きかどうか分からないけど、嫌いじゃない事は確かだよ。嫌いなら待たないし、連絡しないよ。」

「…そうかな。そうだといいんだけど…。でもぉ…」

本当に絵里は勘がいい。

「告白して振られるのが怖いんでしょ?

香織はいつもそこから逃げちゃうから好きな人ができても相手の気持ちを知らずに片思いで終わっちゃうの!
最初は相手が好意を持って無くても、相手に自分の存在をアピールするの。
相手の気持ちを知る為にも告白してみたら?」




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