白兎物語
揺れる心
太古の力を使いセシルを倒したウサ美は、戦いに倒れたウサ吉と赤ウサJr.をその力で生き返らせる事はできないかと考えていた。

ウサ美「この力を使えばなんとかなると思うんだけど、方法がわかんないや…。どう思うウサ太郎?」

後ろにいるウサ太郎に問い掛けるウサ美。しかし返事が無い。

ウサ美「なんだよ、返事くらいしろよ。」

そう言って振り返るウサ美。ウサ太郎は少し離れた所に立っていた…が、何か様子がおかしい。ウサ太郎は手に持った何かを真剣な顔でじっと見つめていた。

ウサ美「ん?何だそれ?………あっ!それは!!」

ウサ太郎が手に持っていたのは青い液体が入ったガラスの小瓶だった。そう、セシルが飲んだあの薬が入った小瓶だ。おそらくウサ美との戦闘中にセシルが落としたものをウサ太郎が拾ったらしい。

ウサ太郎「これを飲めば力が手に入る…」

瓶を見つめながらウサ太郎がつぶやく。

ウサ美「おい!バカな事は考えるな!それを飲んだセシルは結局戦いに破れて冥界に行ってしまったんだぞ。」

ウサ太郎の視線が小瓶からウサ美に移動する。

ウサ太郎「しかしあいつはこの薬を一口しか飲まなかった。それでもあれだけの力を使えたんだ。この残りを全部飲めば、どれだけの力が手に入るか想像もつかない…」

ウサ美「やめるんだ!ウサ太郎!」

ウサ太郎「忘れたのか?元々オレは世界を制服するためにこの薬を作ろうとしてたんだ。少し遠回りをしたがやっと手に入ったという事だ…」

そう言いながらウサ太郎はガラスの小瓶のフタを開けた。
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