白兎物語
生還者と静観者
ゴランが指差した方向を見上げた2匹。するとそこには見た事も無いような巨大な鳥がゆっくりとこちらに降りてきていた。

ウサ美「なんだよこれ?」

ウサ太郎「デカイな…」

鳥はウサ美たちの前に舞い降りると、みるみるうちに小さくなり次第に形を変え始めた。

ゴラン「この方ならみんなを生き返らせる事ができると思い連れてきました。」

ゴランがそう言っている間にも先程まで巨鳥だったものはすっかり小さくなり、見覚えのある姿に変わっていった。

ウサ美「婆さん!」

ウサ美はそう言って駆け寄った。そう、巨鳥の正体は誰あろうあの謎の老婆だったのである。

老婆「久しぶりじゃの。しばらく見んうちにたくましくなりおってからに。よし、ちょっとじっとしとれよ。」

そう言うと老婆はウサ美の頭に手を置いた。

老婆「フムフム、ほう…なるほど…。」

ウサ美「何?」

老婆「ちょっと記憶を見せてもらったのじゃ。ウサ美よ、お前あのシャーロットを動かすとはたいしたものじゃ。それに後ろのお前はウサ太郎じゃな?そなたもよく改心して力を尽くしてくれたようじゃの。」

ウサ太郎「ま、まあな。」

ウサ太郎は少し照れた様子で答えた。

ウサ美「それであの婆さん!お願いが…」

老婆「わかっておる、皆まで言うな。そこの4匹を生き返らせてほしいのじゃろう?どれどれ…」

老婆は並んで寝かされているウサ吉、赤ウサJr.、ラビィ、バジャールの前に立った。
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