白兎物語
悪い奴ほどよく笑う
ウサ美から青バラの種を譲ってもらった親子は老婆の住む洞穴からだいぶ離れた山のふもと近くまで下ってきていた。

ウサ子「誰もついて来てないみたいね。そろそろいいかしら?」

ウサ子は後ろを振り返りながらそう言うとウサ次郎の方へ向き直り、魔法の言葉をつぶやきながら自らにかけた変身の術を解き始めた。

ウサ次郎「相変わらずお前の術は見事なものだな。」

それを見ながら話すウサ次郎の顔に先ほどまでの子供っぽさは全く無い。

ウサ子「ふう〜。けっこうこの術はお肌に悪いのよね。やっと元に戻れたわ。」

すっかり術が解け別人になったウサ子。その姿は先程までの清楚な感じとは打って変わり派手でセクシーな感じに変わっていた。

ウサ次郎「しかしまさか白兎四天王唯一の女戦士ラビット・L・ラビィ、エロカッコ良さでは白兎族No.1と噂されるお前が魔王側に寝返っているとはあいつらも気がつかなかったらしいな」

ウサ次郎はウサ子…いやラビィの方を見上げながらそう言った。

ラビィ「フフ。それを言うなら、まさかあの魔王ウサ太郎がこんな子供の姿をしてるなんて誰もわからなかったでしょうね。」

ウサ太郎「仕方ないだろう。100年前の白兎族と黒兎族の戦いの中で奴らの王に封印され魔力を失いこんな姿になってしまったのだから。」

昔を思い出しているのか、苦々しい顔で語るウサ太郎。

ウサ太郎「100年かけて徐々に力を蓄えていたのだがこの間のウサ吉の魔法攻撃を受けて、また魔力を失ってしまった。まあ、またしばらくしたら元の姿に戻るだろうが…。こうなればやはり黒兎族に伝わる甦りの薬を作るしかない。そのためには世界に散らばる7つの材料が必要だが…」
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