白兎物語
厄介な能力者
ウサ美たちは倒れた仲間の事を思いながらもセシルを倒すべく洞窟の中を進んで行った。

ウサ美「いったい何処まで続いてるんだよこの洞窟は?」

なかなかセシルの所までたどり着かないために少しキレ気味にウサ美がつぶやく。

ウサ吉「わかりませんが必ずセシルはこの先にいるはずです。倒れた仲間のためにも頑張りましょう。」

いつものようにウサ美をなだめるウサ吉。すると、

赤ウサJr.「おい、見ろよ!扉があるぜ!」

Jr.の指差す方を見ると行き止まりの壁に鉄の扉が見える。

ウサ美「この中にセシルがいるのか?」

ウサ吉「どうでしょうか?とにかく進むしかなさそうですね。」

3匹は扉を開けた。するとそこには洞窟の中とは思えないきれいな立方体の部屋があった。壁、床、天井、ともに真っ白に統一されていて照明も無いのに部屋の中はとても明るかった。

ウサ美「なんだ?この部屋?」

とりあえず中に入ったウサ美が部屋の中を見回しながら声をあげる。

ウサ吉「セシルはいないようですね…」

続いて入ったウサ吉も辺りを見回した。

赤ウサJr.「おい!どうなってんだこれ!」

最後に入ったJr.が扉を閉めると扉は音も無く真っ白い壁と同化していき、やがて見えなくなってしまった。

ウサ美「うわっ!扉が無くなったぞ!閉じ込められた!」

おもいっきり慌てるウサ美。

ウサ吉「待って下さい、向こうの壁が…」

ウサ吉の見ている方向を見ると先ほどまでは何も無かった反対側の壁に金属製の扉がみるみるうちに現れた。

赤ウサJr.「あれが出口か?気持ち悪い部屋だな、早く出ようぜ。」

3匹は出現した扉に駆け寄った。

ウサ吉「あれ?…これは!」

見るとその扉にはノブも無く鍵穴も無い。ただの真っ平の鉄の板のようだった。
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