白兎物語
異変
ウサ美「お前は…誰だ?」

ウサ美に指差されたウサ吉は驚いた表情で言った。

ウサ吉「何言ってるんですか?私です、ウサ吉ですよ。」

ウサ美「違う!お前じゃない、後ろのお前だよ!!」

どうやらウサ美はウサ吉のすぐ後ろから来ていたウサ太郎を指差していたようだ。

ウサ太郎「何だ?どうかしたのか?誰って、私はウサ太郎だが…」

ウサ吉「そうですよ、こいつはウサ太郎ですよ。どうしたんです?大丈夫ですか、姫?」

そう言って心配そうな顔でウサ美を見る2匹。

すると今度は2匹のさらに後ろを指差しながらウサ美はこう言った。

ウサ美「お前がウサ太郎?…じゃあアレは何だ?」

ウサ吉とウサ太郎が振り返ると先ほどセシルと戦闘が行われていた壇上になんとウサ太郎が倒れていた。

ウサ吉「何!じゃあお前は…?」

そう言って側に立っているウサ太郎の方を向くとそこにはウサ太郎ではなく、倒したはずのセシルが立っていた。

セシル「アハハ!幻術が得意なようだが、見破るのは苦手なようだね!」

ウサ吉「!!」

不意をつかれたウサ吉は後手を踏んだ。次の瞬間セシルは素早い動きでウサ吉の懐に入ると、ウサ吉の首を右手で掴みそのまま宙に持ち上げた。

ウサ吉「ぐっ…放せ…息が…できない。」

足をバタつかせ抵抗するウサ吉。しかし秘薬の力でパワーアップしたセシルは物凄い怪力でさらにウサ吉の首を締め上げる。

ウサ美「ウサ吉!今助けるからな!」

ウサ美はそう言って立ち上がりセシルの方へ走り出した。
< 99 / 121 >

この作品をシェア

pagetop