キミウタ

そう言って結海は自分の席に戻って行った。


「…ぅっ…ズッ…ぅぅ……っ…」


涙が溢れた。


みんなに気付かれない様にひたすら泣いた。


その日の給食のメニューはスパゲティとサラダとイチゴ。


食欲のなくなったあたしはお皿の上に乗っかった2つのイチゴをお腹に流し込んだ。


「大丈夫か?いつもポジティブなお前が」


仲の悪い男子が話しかけて来た。


その顔はからかいではない真面目な顔だった。


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