キミウタ

♭終わり【智彦】


「好きなんだけど…」


俺は放課後呼び出して浅倉にそう告げた。


「えっ…あっ…」


「返事はすぐじゃなくていいから」


「ごめんなさい…今はそういう気持ちではないの…だから…ごめんなさいっ!」


そう言って彼女…浅倉は走り出そうとした。


「待って」


―パシッ―


彼女の腕を掴んだ。


「返事はすぐじゃなくていいって言ったろ…??」


「ありがとう…その気持ちはすごく嬉しい。勇気を出して言ってくれてるんだと思う…だからこそ…あたしはその気持ちを受け止められない…」


「理由を聞いてもいい?」


彼女はこくんと頷いた。


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