みひつの天然色


「あ、唯一だ」

透夜は行ってしまう。

あたしはちょっと振り返った。

唯一が、透夜に向かってニマニマしている。

きっと、唯一は、この格好に、透夜が怒るって分かってたんだな。

完全に、あの真面目さを、面白がられてるな、透夜は。

気の毒に。

思って、ホールの方に出る。

「鳴田さんよね?」

呼び止められて、振り返る。

見たことのある子。

かなり濃いメイク。

誰、だっけ?

< 35 / 102 >

この作品をシェア

pagetop