時計塔
次の日、私は輝に呼び出された。
何を言われるか大体の事はわかる。
別れろだの、昨日の事は言うななどのたわごとにきまっている。
「………」
「…お前さ、昨日の話聞いてたんだろ?」
「………」
私は静かにコクリとうなずいた。
お互いに目を合わせることなくしばらく沈黙が続く。
「……別れて」
沈黙を先に破ったのは私だった。
私は物事がはっきりしない人は嫌いだ。
だから私は思っていることをそのまま言ってやった。