ふたご王子に恋をした

*双子王子の秘密



夏休みが始まって、2週間が経ってしまった。


あたしはというと、有言実行とゆーか…宣言通りと言いますか…毎日アイス食べてダラダラ過ごし早寝遅起きの生活を送っていた。


唯一出かける場所といえば、家から徒歩3分のコンビニ。


マトモに“遊び行きました!”ってのは初日との市瀬双子との買い物だけ。




「お前、ババアだな。」


リビングに横になりお昼の情報番組を見るあたしを上から見下ろして遼が言った。


「あ?ババア?うーん……あたしがババアならお母さんはとんでもないことになるな。」



どーでもいいことを考えながらポリポリとお腹をかく。



もはやババアというか、ただのオッサン。


そこには“女子高生”の欠片すらなかった。



「たまには出かけろよ~。」


「行ってるじゃん、コンビニ。」


「コンビニはカウントに入んねーよ。」


「うるさいなぁ…そういうアンタはどっか出かけるアテでもあるわけ?」


「これからサッカー。」


「いーねぇ、子どもは元気がイチバンだよ。」


「だからババアかっつーの!」


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