ふたご王子に恋をした
「寝てるほうがワリィだろうが。」


「う……」



確かに…それは、そうなんだけど…


「す、すまん…。」



不器用につぶやくように謝る。



「……ったく、もっかい説明するからちゃんと聞いとけよ。」


「はい!」


眠い目をパチクリさせると課題のプリントに目をやった。



「まずここのχが………」







そういえば…


あれからお父さんとはどうなったのかな…



うまくいってるのかな…



なんとなくこっちから聞くと、干渉しすぎって思われてるような気がして聞けないんだよね……



見たカンジ、旭も陽もこれと言って変わったところはないし…


きっとうまくいってる…よね…


うん………









「……だから聞いてんのかっつーの!」


「うきゃ!」



陽に頭をこつかれ、思わず変な声が出た。



あたしってば全然集中力ないな。


ちゃんと聞かなきゃ!

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