リミット

コンビニ2

そう言って400円を置いて速攻外に出る。



ガテン系の男が一日にかく汗の量は半端ではない。

一般的な成人男性のそれと比べると約10倍。ましてや真夏だ。

つまりは喉が渇きすぎて早くポカリを飲みたいのだ。

店員「はい、有り難うございます。またお越し下さいませー」



コンビニを出るやいなやベンチにドカッと腰を降ろしポカリを一気に飲み干す。

ゴキュ…ゴキュ…

ゴキュッ!

ゴキュッ…ゴキュ…ゴキュ

ゴキュッ…。

僅か数秒で1.5㍑のポカリを飲み干してしまった。


「かぁーっ、うめぇ!やっべ、まぢうめぇ!」

「よし、もう一本いっとくか…」

「プっ…あはははw」

「んあ?」

見ると女がこっちを見て馬鹿笑いしている。

上司との電話を終えたさとみだ。

「すっごい飲みっぶり!そんな風に飲む人初めてみたw」

なんなんだこの女は…。

普通こんな汚い格好のガテン系の男に話しかける女はいない。

むしろ避けるのが普通だ。


だがさとみはそんな細かい事は気にしない女なのだ。

携帯の着信音も気にしない程の…。



「よかったらこれも飲む?w」

さとみはベンチに置いたコンビニ袋から無糖ブラックコーヒーを取り出して健太郎に手渡した。


「お…オォよ。」

それをまた一気に飲み干す。

ゴキュ…

ゴキュッ…ゴキュ。


「に、にっがっ!人間の飲みモンじゃねーなこれ!」

「ちょっとォ〜…イッキに飲み干しといて言う台詞ぅ〜?」


またさとみは大笑いした。


< 3 / 13 >

この作品をシェア

pagetop