【完結】─続─泣き虫姫のご主人様

★珈琲には砂糖を2本






 * * *




 よく、映画館で寝ちゃう人って漫画なんかで見るけど実質、あたしも例外じゃないらしい。






 既に危うい。



 なんでこの映画、こんなに居心地がよくなるようなメロディばっかり流れるんだろう……






 隣の弥生君の顔すら、まともに見えない。

 それが余計、眠気を誘った。












 そんな時だ。




 スッ……

 温かい何かが、自分の手にのしかかってきた。














 ……………弥生の手、だった。








「えっ……」


 意外と大きな声が出て、澪は慌てて口を押さえた。













 今の出来事で、確実に眠気は吹き飛んでしまった。


 心臓が、尋常じゃない動きを見せていた。








< 161 / 256 >

この作品をシェア

pagetop