虹色に輝けば



昨日とは違う、今まで生きてた居場所のない世界に、私は身体を震わせた。





「ユキ?」



肩を抱かれ、リオは大丈夫と囁く。
現実からは、逃げられない。
リオと過ごす時間は、儚くてもうすぐ終わりを迎えるもの。
嫌だ…1人は、もう嫌。













「茜?」



その声に、より一層肩をビクッと揺らした。
私を捨てた両親が目の前に居た。
『茜』とは、両親につけられた名前。
でも、この名前が嫌い。





「知り合い?」


リオに問い掛けられ、咄嗟に首を振る。
きっと、リオの配慮だよね。




「人違いじゃないですか?さ、行こうねユキ」













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