千日紅が咲いている
 ポロリと、落ちて行った。

 歯を食いしばった。

 何をやっていたんだろうと思った。

 私は何を間違えたんだろう。

 やり直せるならやり直してみたいと思ってた。

 あのとき勇気を出して、桃色のはちまきをヤスに差し出していたら。

 あのとき自分の気持ちを裏切らず、白色のはちまきを受け取らなかったら。

 今は違う未来があったのかな。

 何も恐れることなかったのかな。

 その先にもう一つ道があったのかな。


 けどもう、そう簡単にやり直そうと思えない。

 私は大輔にもやっぱり揺れていて、もしかしたら落ちているのかもしれなくて、その可能性に気づいてしまって。

 左目から右目へ注がれる。

 終わらない片思いをしていた。

 このままだったらずっと終わらなかった。
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