やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「鮫田組は、小夜の両親を殺した疑いがある。潰すには十分な理由だ。」



「いや、さすがに疑いがあるだけでは・・・。しかも、お言葉ですが、組の関係者と言えるかどうかわからない者の両親を殺されたからといって鮫田組に喧嘩をふっかけるのは無理があるかと。」



幹部の言葉に賛成の声があがる。



「そうか・・・お前達は、反対っていうわけだな。」



組長が、幹部と組員を見渡す。



「残念ながら、今回のことに対しては、さすがに・・・・」



ボコッ!!



先ほどから組長に意見している幹部が再び話している途中で、組長が、その幹部を殴りつけた。



「おい、いつから、笹山組は、普通の会社か何かに成り下がったんだ?いつ俺が、お前らの意見を聞いた?笹山組は、極道だ。親の俺が、黒といったら白でも黒だ。」



組長の言葉に、あれだけざわめいていた一堂は静まり返る。


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