やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】

第16節:作戦




私は、今まで着たことのないようなドレスを着て、結婚式場の入り口に立っていた。



あの花嫁勝負から、あっという間に1週間経ち、今日は、組長とレナの結婚式。








「小夜さん、よくお似合いですよ。」



執事が、私のドレス姿を見て、声をかけてきた。



「本当ですか?変じゃないですか?」



初めて着るドレスだけに違和感がありすぎて、おかしくないか不安でしょうがない私。



「そんなことありませんよ。花嫁のウエディングドレスの次に小夜さんのドレス姿が綺麗ですよ。」



爽やかな笑みで私を見る執事。



「エヘヘ・・・本当ですか?」



執事の言葉にうれしくなり、にやけた表情になる私。



「お世辞に決まってますわ!少なくとも、私より綺麗なはずはありません。」



いきなり、私と執事の会話に入ってくる葵。



「これは、葵様。本日は、ご出席頂きまして、誠にありがとうございます。」



執事が、華麗なお辞儀で葵に挨拶をする。



「気にしなくても結構です。それより・・・・」



私を見る葵。

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