短編集『手紙』
いきなり便箋から煙が上がったので慌てて床に叩き付け、手のひらを何度も打ち付けた。

漸く煙は収まったが、不思議な事にその便箋は全く熱を帯びていない。

横に2回折って封筒に入っていたそれは、画用紙程も厚みのある黒い便箋2枚で、開いてみると不気味な血文字でこんな文章が書かれていた。


< 27 / 76 >

この作品をシェア

pagetop