自己中王子の扱い方


「照れてるんですか?」



「照れてねぇし」




こっちは必死で我慢してんのに

無防備に近づいてくるし…

まじであせるし…




「ぎゃッ」





押し倒してから気づく

やっぱ電気消しときゃよかった

かわいすぎだし…

まじでやばいって…



「…翼さん…」




「咲姫…」




咲姫が俺の名前を呼ぶから

呼び返してみたりした




「…」





でもやっぱりキスしてから気づく

…好きとか聞いてねぇ…

なんか一番最初にあって

押し倒したときも未遂なのに

涙目だったし

キスしたときも相当びっくりしてたし

こいつ初心者だなってすぐにわかった

わかりやすいからな



「…翼さん…?」



駄目なんだよ…

俺はただの弱虫で本当の言葉がきけない

…約束が苦しめているから





「咲姫…






もう毎日好きとかいわなくていい」







これは俺のため

ただつらいから





こんな約束…いらない







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