【長編】距離
「朱菜、行くね〜」


お母さんが一階から大声で叫んだ。


「は〜い。
行ってらっしゃーい。」


私も部屋から叫んだ。



一人か。


珍しいな。


てか、変な感じ。


お母さんが、私一人にして出かける事はないから。


だいたい、お父さんかお母さんがいる。


稀にあるけど、そん時は、ハルくん家に行くようにとか言われる。


旅行の時は、別だけどね。


こんな時に親の愛情を感じる。


一人きりにならないとわからない。


いろんなものの大切さや有難み。


いろいろ感じる。


なんかしんみりしてきたな。


あれこれ考えてるからかな?


てか、将来どうしよう。


修の事より大切だったりする。


だって、ただいま高3の受験生だから。


一応、なりたいものはある。


まだ、誰にも言ってないけど。


なんか、照れくさいんだよね。


しかも、なんかそういう機会がないし。
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