【長編】距離

朱菜 side

「朱菜....」


「うん?」


「いろいろ聞いていい?」


なんだろう?


なんか、気まずそうに聞く修。


なぜ?


「なにを?」


「か....
も....
や、やっぱいいや。」



か?


も?


なんだ?


私は、首を傾げた。


「気にしないでいい。
朱菜は、今、俺を好きだから。」


気になるし。


今?


てか、ずっとなんだけど.....


かは、過去?



もは、元彼?


やっぱいいって言ったのは、私が過去の彼氏を聞かれたら、修をヒくと思ったのかな?


「修、元彼が気になる?」


てか、全部話せるし。


消えない過去を隠し通せるわけがない。


それで、修に嫌われても仕方ない。


どんなに取り繕ったって無理でしょ?


「ま、まあね。
俺は、朱菜が初めてになるから....」


修って、彼女いなかったの?


モテるのに?


意外だわ。


それだけ、私を好きだったって事?


嬉しいんだけど。
< 182 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop