【長編】距離
「朱菜、クリスマスは、一緒に過ごそうな。」


「クリスマス?
イブは?」


朱菜は、不思議そうに聞いてきた。


俺だって当初は、クリスマスイブにデートをする予定で考えていた。


「じいちゃんに言われたんだ。」


俺は、うなだれるように言った。


「なにを?」


「イブは、みんなでパーティーだぁ〜」


俺は、じいちゃんの真似をした。


「珍しっ。
てか、私には何も言ってなかったのに.....」


朱菜は、呆れていた。


「俺と朱菜の邪魔ばっかりして.....」



俺は、小さく呟くように言った。


「邪魔?」


「.....気づかなかった?」



俺は、黙ってるつもりだったけど言うことにした。


さすがにクリスマスイブまで邪魔されて、ムカついたから。


「なにを?」


「いつも俺と朱菜が2人きりでいると誰かが来るだろ?」


「えっ?
あれって邪魔してたわけ?」


朱菜は、呆気にとられていた。


てか、やっぱり、気づいてなかったわけね。
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