【長編】距離
「後悔するよ。」


「なら、伝えな。」


雪って、メッチャ頼りになる。


てか、お姉ちゃんになって欲しい。


「うん。
頑張るね。」


私は、雪から勇気をもらった。


絶対、振られる。


わかってるよ。


けど、前に進めないから。


前に進むために。


「振られたら、胸貸してあげるから。」


「うん。
ありがとう。
てか、一晩中つきあってよ。」


私は、半ばやけになって言った。


「わかった。
わかった。」


雪は、私の頭を優しくなでた。


やっぱ、私って妹的?


「てかさ。」


「うん?」


「雪って、長女だったっけ?」


ふいに疑問になった。


「突然、なに?
長女じゃないよ。」


雪は、笑っていた。


まあ、話が変わりすぎだもんね。


「なんか、メッチャお姉ちゃんみたいで。」


「そう?
妹や弟もいないから。
いるのは、兄貴だけよ。」


「じゃあ、彼氏は?」


そういえば、雪に彼氏がいるのは、知ってたけど、詳しく聞いてなかったな。
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