BAKYUNNN!!
「道をお聞きしたいのですが」

多分、百人中百人の女がうっとりすると言うだろう。凜とした中に色気含んだ声。

彼は今度は、口元だけで笑う。

仕草一つ一つに、とてつもない魅力を感じる。

そう、目の前の男はすごく綺麗なのだ。

「・・・・私で、よければ」

やっと言葉を発することができた。

彼の魔性の様な雰囲気に、圧倒されていたのだ。


「本当ですか、親切な方でよかった」

そう言って、私との距離を縮める。

甘い匂いが鼻をかすめる。



なんなんだ、この男は。

こんな魅力的な人間をはじめて見た。
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