*ハナコイ*


弱音をはく俺にはっきりと自分の気持ちを言ってくれた君…



また会いたいと素直に気持ちを言ってくれた君…



そして…



笑顔の君…



彼女へ抱く思いを知りながら、それでも気持ちを伝える事はできない。



俺は姫の顎に手をかけるとそっと口づけをした…



ロゼア…俺は君が…



「姫…」

「セルジュ…様」



そのまま俺は姫を抱き上げるとそっとベッドに寝かせた。



俺は…彼女と結婚するんだ…



彼女の細い首もとにそっと唇を近づる…



「姫…愛しています」



例え偽りの愛のささやきでも、それを本物に変えればいい…



その日俺は、ロゼアへの思いをかき消すように妃となる女性の体を抱いた…
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