田舎の王子様~照れ屋な俺様
「聞いて驚くなぁ?何と、うちのクラス!しかも男っ!」


都は、私を見てニンマリ笑う。


「へぇ~。男子なんだ?興味ある~」


「…未紗、顔にやる気が見えませんが?」


「やる気も出ないよ。ここにわざわざ越してくるって事は、きっと親が地元に帰ってきた口でしょ?

…て事はぁ、こんな田舎に連れて来られて本人はそーとう嫌がってるだろうし、私たちと仲良くする気もないんじゃない?」


「うわ~、否定的。彼が未紗のタイプだったらどうする?あ、それか向こうのタイプが未紗」


「いや~…どっちもないでしょ。って、何でそんな勧めたがるの?」


都は自分の髪を指に巻きつけ、辺りを見回して私にだけ聞こえるような小さい声で言った。


「…だって、未紗に早く彼ができたらいいなぁ~と思って」


「そーいうコトか」
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