田舎の王子様~照れ屋な俺様
小玉くん…さっき体を起こした体勢のままで、地面に座ったまま動いていない。


私に置いて行かれて放心状態?…なワケないよね。


目を凝らしてよく見ると、ふてくされた表情で何かブツブツ言ってるし。


…まさか。


あんまり気は進まなかったけど、小玉くんの側まで行って、自転車を停めた。


「小玉くん?」


「何やねん」


「…ちょっと足見せて」


「やめろ~っ」


暴れる小玉くんを押さえつけ、ズボンの裾を思いっきり引き上げた。
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