そして秘密の時間(とき)を共に
「まだ、大丈夫だよ。お兄ちゃん、22時位になるかも、って言ってたもん」

私は呟くように、そう言った。



「真佐志の事だから、そうは言ってても、おまえの事が心配で早く帰ってくるんじゃないのか?」

涼は柔らかく、諭すような口調で言った。



頭では分かっている。

私も、そう思う。



でも、気持ちが『まだ一緒に居たい、帰りたくない』って、駄々っ子のように暴れている。

こんなの、初めてだった。

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