そして秘密の時間(とき)を共に
すると、急に私をキッと強い視線で見ながら、隆志先輩は言った。



「おまえら、付き合ってるのか?」



ドクン



キッパリとした口調に、外に聞こえるんじゃないかと思う位、心臓が鳴った。

ダメ! ここで動揺したら、認めた事になる。

私が反論しようとした時。



「そんな筈、ないよな? だって、美雪は今でも僚二の事が、忘れられないんだろ?」



えっ?



隆志先輩は辛そうな表情をしてそう言うと、また視線をそらした。

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